帰省中

2005年8月4日 日常
ただいま実家に帰省中。

あっついです。じっと座ってるだけでも汗がジトーッと。ふぅう。

まあ、私は生まれ育った土地だし、この暑い夏も嫌いじゃありません。汗がボタボタ流れ落ちる感覚も実は結構好きです。

スポーツとかしないから、暑さ以外で汗かくことないので。現在住んでる北海道では「汗が流れる」なんて経験を、一年で数えるくらいしか体験しません。ほとんどないといっていいでしょう。

ちょっと動いただけでだらだらと汗の流れ落ちる今の状態は、なんとなく擬似運動状態というか、身体が生きてるぞーと主張しているようで、そうまずくありません。

しかし、北海道育ちの子ども達には相当堪えるようで。ちょっと動く度に「暑いよぅ〜。」と泣きが入ります。あー。汗腺からして少なそうだよね、君達。(体温調節の鍵となる汗腺の数は、3歳ぐらいまでの環境で決まるそうです)

孫に甘い祖父母達は、唯一クーラーの効く部屋を寝泊りの部屋として提供してくれています。ほぼ24時間つけっぱなし。なんてゼイタクな。私が子どもの頃は、「子どもに冷房なんていらん!!」とばかりにつけてくれなかったものですが。おかげで私の汗腺は最大限生かされてることでしょう。かなり暑くても平気。
その昔、実家を離れて4年間過ごした六畳一間の西日のあたる下宿部屋では、扇風機すらなく過ごしたもんです...。

しかし、この厳しい暑さが体力を奪うのも事実。15歳を越える飼い犬はかなり苦しそうです。
祖母が亡くなったのも、小さい頃からずっと一緒だった前の飼い犬が亡くなったのも夏でした。

お盆がくれば恒例のお墓参り。田舎にずっと住んでると、守り手のいなくなった親戚のお墓など、何箇所も回ります。

そして八月といえば終戦。広島・長崎への原爆投下、各都市への空襲。私の故郷が空襲されたのも夏でした。この時期になると、TVや新聞で戦争を悼む特集を目にする機会が多くなり、街中では空襲の犠牲者や焦土と化した街の写真がそこここに展示されます。
お墓参りの度に掲示板で見た、幼い子どもの真っ黒に焼け焦げた写真は、子ども心に戦争に対する強烈な恐怖と嫌悪感を刻みつけられました。

...そんな諸々の事象と、生き物を焼き殺すかのような強烈な陽射しと相まって、夏、特に八月は私にとって死のイメージがつきまといます。
そしてそれが故に、自分が今生きていることを実感する季節でもあるのです。

ただたださわやかな北海道の夏には感じない感覚を、帰省の度に身の内から呼び覚まされる。ああ、生まれ故郷なのだなぁと思います。

ちょっと郷愁。そう思えば、この暑さも愛しいものです。

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